大関作新館賞について


勝海舟によりその名が授けられたとされる「作新館」は、栃木県北部黒羽地区の江戸期城主大関氏の黒羽藩校を起源とし、文化10 年(1813 年)に創設されました。学術・教育の分野で地域を先導し、近隣諸藩にも大きな影響を与えた歴史を有しています。
その精神は現在の大田原市立黒羽小学校や宇都宮市の作新学院にも受け継がれています。
本賞は、この「作新館」の精神を立脚点として、栃木県内における学術・教育・文化の振興をさらに前進させ、特色ある地域づくりに寄与することを目的に設立されました。県内において顕著な功績をなされた者を毎年顕彰するものです。
第七回大関作新館賞授賞式

第七回大関作新館賞授賞式は令和8年3月20日に大田原市ピア―トホールで行われました。授賞者は以下の通りです。
■ 令和7 年度 大関作新館賞 受賞者
1.有限会社随想舎 代表取締役会長 卯木 伸男 氏(宇都宮市)
受賞タイトル「栃木県の出版文化への貢献」
2.日本カウンセリング学会栃木県支部長 八島 禎宏 氏(作新学院小学部長)
受賞タイトル「児童の課題解決能力育成に関する研究」

随想社代表取締役会長 卯木伸男氏について
昭和33年3月22日生
授賞分野(授賞タイトル):栃木県の出版文化への貢献
卯木氏は1958年、宇都宮市内にてご誕生され、県立宇都宮工業高等学校、長野大学産業社会学部に進まれました。ご卒業後の1980年に株式会社教育出版社へ入社され、その後、1985年に出版社随想社を創業されました。以来、栃木県の歴史・社会・民俗の領域において、530冊に及ぶ書物を出版されてこられました。
さらに1991年には栃木県歴史文化研究会(通称・歴文研)を創設され、以来、県内の研究団体および研究者と連携し、郷土史研究の進展に寄与してこられました。なかでも、田中正造・足尾銅山・渡良瀬川流域に関する研究および出版は、全国的な注目を集めています。
また、1996年には読売新聞社が制定する「栃木県自然保護功労賞」を随想社が受賞し、2006年に出版された『足尾銅山史』は第22回日本産業技術史学会賞を受賞されています。同書の著者は元古河鉱業社員の村上安生氏であり、調査と執筆に半世紀をかけた労作として広く知られています。
このような卯木氏の栃木県内における出版文化へのご貢献に、深く敬意を表します。

作新学院小学部部長 八島禎宏氏 について
昭和34年12月22日生
授賞分野(授賞タイトル):児童の課題解決能力育成に関する研究
八島氏は1959年、旧喜連川町にお生まれになり、県立矢板東高等学校を卒業後、文教大学人間科学部に進学されました。さらに卒業後、宇都宮大学大学院教育学研究科修士課程に進まれました。
1982年に作新学院小学部の教諭として採用されて以来、初等教育の実践と発展に注力されるとともに、その課題解決のための研究にも寄与してこられました。氏は早くから、規律や威圧によって問題行動を抑え込む生徒指導の手法に疑問を持ち、児童の目線に立った授業と指導を工夫しながら、子どもに寄り添い、その声に耳を傾け、保護者との信頼関係を構築することを目指してこられました。
そのため、カウンセリングや教育相談等の学会に所属し、とくにロールプレイング技法による指導において先進的な教育実践を展開されています。さらに、スクールカウンセリング領域での活動には特筆すべきものがあり、県内にとどまらず全国で多数の講演依頼を受けてこられました。
八島氏の実践は、いじめが問題となる昨今の教育現場の改善という点において、まさに教育の未来を切り開くものであるといえます。
【主催・共催・後援】
主催:大関作新館賞実行委員会
共催:黒羽文化協会、大田原市立黒羽小学校、作新学院
後援:栃木県、栃木県教育委員会、大田原市、大田原市教育委員会、下野新聞社、黒羽商工会