理事長挨拶

作新学院理事長 畑 恵(船田 恵)

作新学院では、明治初頭の創立当初から「自学自習」を教育の第一に掲げ、自律的な人材の育成を実践してきました。

「地図をいくら調べても、自ら歩き出さない限り目的地には着かない」という仏教の教えにもある通り、未来という大海原を越えて、幸福という目的地を目指す人生の旅は、自らの意思で歩き出さなければ、どこにもたどり着きません。

未来は与えられるものではなく、自ら切り拓くもの。

何を為すために、何を学ぶか。自ら思考し、深く学ぶ。

こうした未来志向のフロンティア精神こそが、作新学院の基本理念です。

 

では、未来を切り拓くため必要なチカラとは何でしょうか。

AI(人工知能)やIoT、ゲノム編集といった新たなテクノロジーが、様々な社会的課題を解決してくれる未来は、同時に、そのような新技術によって新たな課題が人類にもたらされる時代でもあります。

激動と混迷の未来を切り拓くには、知識だけを詰め込んでも役に立ちません。必要とされるのは、自由な「発想力」や「創造力」、豊かな「想像力」や「行動力」。加速化するグローバル化に対応するため、コミュニケーション力や語学力もより重要となってくるでしょう。

作新学院では、「アカデミア・ラボ」を中心に展開される「アクティブ・ラーニング」や「シチズンシップ教育」、地球環境保護や復興支援といった多様な社会貢献活動や各種部活動、徹底して英語に浸る「イマージョン教育」などを通して、未来を拓く“人間力”を総合的に養います。

 

未来を拓く上で、作新学院がもう一つ大切にして来たことがあります。

それは、「多様性」です。

作新学院には、幼稚園から大学・大学院まで多様な年齢や分野、能力や個性を持った人材が集っています。

異なる価値観や背景を持った人々が出会い影響しあうからこそ、化学反応を起こすように新たな価値が生まれる。多様性は、イノベーションの源泉であり、真の豊かさの母です。

世界全体で分断と不寛容が進む時代だからこそ、私たち作新学院は年齢や所属、分野や民族などあらゆる違いを越えた教育を実践することにより、社会の様々な課題を乗り越え世の中を刷新して行く、自由で多様な「知と生命(いのち)の実験場」でありたいと願っています。

 

中国の古典『大学』の一節に由来する「作新」の意は「新しきを作る」。つまり“革新(イノベーション)”こそ、私たちの使命です。

日本開国の父・勝海舟が名付けた「作新」という校名に託された「革新を起こせ!」というDNAは、一人ひとりの子どもたちを通じて、今日も未来へと受け継がれて行きます。