作新 第5回大関作新館賞受賞式報告

令和6年3月20日、大田原市ピアートホールにて授賞式が開催されました。

受賞者は以下の通りです。

 

伝統工芸修復士 伊原美穂 氏

 昭和60年10月2日生

 受賞分野:漆彩色をはじめとする文化財修復と地域貢献

 

伊原氏は昭和60年日光市の漆塗り工芸を家業とする家に誕生されました。10代にして文化財建造物の修復士の道を志し、石川県の輪島漆芸技術研修所で漆塗り、絵具、刃物などの技術と文化を学ばれて研鑽を重ねられています。

そして日光山大猷院二天門の漆彩色・修復の現場責任者を務められるなど、栃木県内を中心とする20以上の多くの文化財の保護と修復に関わってこられました。

平成29年には栃木県認定伝統工芸士の資格を与えられており、現在は同志社大学文化遺産情報科学研究センター研究員の職にもあります。

伊原氏は比較的若齢でありますが、文化財修復技術者として現場の仕事に関わりつつ後継者も育成。各種教育機関等における講演活動、さらにテレビ、新聞、雑誌等のマスメディアだけでなくソーシャルメディアであるSNS等の媒体を通して文化財保護の重要性を訴えるなどして多大な地域貢献をされています。将来のさらなる活躍が期待される優秀な人材であることは誰しも認めるところです。