小学 【部長室だよりEpi.24】「葉っぱ―落ち葉―」

 10/6(金)、5年振りに「国会見学」に行ってきました。6年生と一緒に。国会見学が終わり、正門に向かう途中に「各都道府県の木」が植えられている所がありました。栃木県の木は「とちのき」です。周りの葉も、そろそろ落ち葉となる時季でした。

 週が明けて、10/10(火)の朝礼。その日は高学年後期の委員承認式でした。壇上に立った時、思いついた“話題”があり、全校生に話しました。その時の話です。

以下、

 葉っぱは、なぜ落ちるのでしょうか。晩秋になると、木々の葉っぱは落ち葉となります。寒い冬を前に、なぜ落ちるのでしょうか。木に、たくさんついていたほうがあったかいのに…。

 葉っぱは、来春まで木が生き延びるために、自ら落ちるのです。来春、また元気な芽を出し、若草色から濃い緑色になり、日光を一杯に浴びて体内で炭水化物を合成し生長のエネルギーとするために。

 もし、晩秋になっても、ましてや冬になっても葉っぱが木にしがみついていたとしたらどうなるでしょう。“木”は葉っぱにも栄養を送ろうとするでしょう。この行為は“木”自体が来春まで生き延びられないことを意味しています。つまり、春になり葉っぱが芽を出すこともかなわないことになってしまうのです。

 これでお分かりでしょうか。葉っぱは、来春のさらなる生長のために木から離れるということが。

追伸

 この話には続きがあります。忘れてならないことは、木から離れた葉っぱは、“木”の根元に落ちふかふかの布団となり、寒い冬の時季に根が凍り付かないように温めてくれているのです。さらに、時間が経つと葉っぱは分解され、“木”の根元で“木”の栄養となるのです。来春のために。

 6年生だけでなく、それぞれの学年の子どもたちと保護者の皆さんに読んでいただきたかった文章です。比喩表現の「葉っぱ」を何に譬えるかはそれぞれにお任せします。一概に「我慢」を強いるものではないことを補足させていただきます。目標に向かい、行動するときに、どんなスケジュールを立てなければならないのか。優先すべきことは何なのか。全力を尽くす対象は何なのか…。秋の夜長の団欒に。

追伸2

 この文は半分くらい「再掲」です。2020.9.29付け小学部だより・あるいは6年学年主任時代の巻頭言に類似した文を掲載しています。この時季になると、どうしても思い起こす私の大切な文なので…。