6月27日(水)~29日(金)の2泊3日で、宮城県と岩手県に行ってきました。
目的は3つあります。
- 東日本大震災後の復興状況を自分の目で確認し、今後の生活の中にどのように生かすことが望ましいかを考える。
- 世界文化遺産に触れることを通して、日本文化への理解を深める。
- 集団行動を通して、社会性・協調性・自主性を身につける。
子どもたち自身が、被災地に赴き、目で見て心で受け止め、今の自分たちがすべきことを考えることのできた、3日間となりました。
6月27日【1日目】
*シーパルピア女川
1日目の昼食場所はシーパルピア女川です。この施設は、女川町のこれからを支える20代、30代の方々が考え、設計したテナント型商業施設です。商店は活気に溢れ、土地のものをいただいたことで、子どもたちも元気をもらいました。また、海側にある震災遺構の女川交番を目の前にし、生徒一人ひとりがそれぞれ感じたものがありました。
*女川いのちの石碑
昼食後、シーパルピア女川内にあるまちかど交流館で講師の佐藤敏郎先生から女川の被災状況および復興の様子を話していただきました。その後、いのちの石碑4にバス2台ずつで移動し、石碑の前で女川一中の生徒がどのような思いで、この石碑を建てたのかということを細かく説明していただきました。
*大川小学校
生徒代表が献花をし、全員で黙祷を捧げました。そして、大川小学校でお嬢さんを亡くした佐藤敏郎先生からお話をいただきました。「防災とは『行ってきます』と言ったら、必ず『ただいま』と言うこと。亡くなった子どもたちの命の意味を持たせたい」「命を守ってほしい」「もしもはいつもの中にある」と、生徒たちに命と家族の大切さ、備えの大切さを伝えてくれました。一生懸命「命」を大切にして生きていくこと、「行ってきます」「ただいま」の言葉と相手がいる場所を大切にしていこうと改めて考えたようでした。
6月28日【2日目】
*南三陸プログラム
語り部さんからお話を聞きながら、バスで被災した地域を巡りました。自分たちの目で見て、それぞれ感じたものがありました。
*地福寺(講話と植樹)
津波がお堂の天井まで達したお寺を訪れ、住職さんからお話をいただきました。そして、6年前から行っている「作新の森」の植樹を行いました。成長して防潮林になるように木を植えます。しかし、それだけでなく、「震災を語り継ぐ」ことも目的にしています。生徒たち一人ひとりがこれから多くの命を守って欲しいと願いを込めて気持ちを込めて木を植えました。ずっと忘れることのない経験となりました。
*宮沢賢治の詩の朗読
夕食後、“花巻ざしきぼっこの会”の語り部さんに宮沢賢治の詩「永訣の朝」「無声慟哭」の朗読をしてもらいました。花巻弁はあたたかく、生徒たちは賢治の妹を大切にする思いを馳せました。
6月29日【3日目】
*毛越寺
ガイドさんに本堂まで案内をしてもらい、その後、自由行動となりました。子どもたちは平安時代の堂塔伽藍を偲ばせる礎石等の遺構を見つけ、説明を見ながら園庭を歩いていました。また、松尾芭蕉の句碑を見つけようと何周も庭園を回っている子どもたちもおり、有意義な時間を過ごしていました。
*中尊寺金色堂
宿泊体験学習最後の訪問地は、奥州藤原氏の栄華を今に伝える中尊寺でした。生徒たちは、金色に輝く金色堂を実際に見て、目をキラキラと輝かせ、真剣に説明を聞いていました。世界文化遺産に触れ、感性をさらに豊かに磨くことができました。
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2年宿泊体験学習(東北方面) |